FT-IRのお仕事

Fourier Transform Infrared Spectroscopy

理論段数の換算方法

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理論段数の換算方法

理論段数とは

理論段数(N、Plate Number、number of theoretical plates)とは、カラム効率の指標。

カラムの性能を表すために使う。

理論段数が大きいほど分離が良いとされる。

理論段数が15000以上だときれいなピーク

シグマ法

N=16(Tr/W) 2
理論段数=16(溶出時間/ピーク幅) 2

半値幅法

N=5.54(Tr/Wh) 2
理論段数=5.54(溶出時間/ピーク半値幅) 2

Tr:溶出時間、保持時間
W:ピークベースライン幅(タンジェント幅)
Wh:ピーク半値幅、半分の高さの幅

理論段数と溶出時間

理論段数の算出式を見れば分かるように、理論段数は溶出時間に依存する。

溶出時間が長くなると理論段数が大きくなる。


HPLC(高圧液クロ)

カラムクロマトグラフィーにおいて、
充填剤の粒径は小さく、
そして粒子サイズがそろっているほどピークはシャープになる。

これにより流路抵抗が大きくなるので、高圧で液を流す必要が生じる。

このためHPLCは別名High Pressure Liquid Chromatographyと呼ばれる。

理論段数とカラム長さ

理論段数はカラム長さに比例する
カラムの長さを長くすれば、
理論段数は上がり、
分離能も改善する。

たとえばカラムの長さを2倍にしたり、
カラムを2本つないだりすると、
理論段数が上がる。

⇒ 分離能は√2倍(=1.4倍)

しかし、カラムが長くなるほど分析終了までの時間も長くなる。

また、カラムを長くすると、圧力損失も上がる。


理論段高さ(HETP)

理論段高さ(Plate Height、Height Equivalent to a Theoretical Plate:HETP)もカラム効率を示す指標。

HETPの値が小さいほど分離が良いとされる。


理論段数と理論段高さの換算方法

理論段数をN、
カラム長さをLとすると、
理論段高さ(HETP)は理論段数の逆数にカラム長を掛けたものとして表せる。

HETP=L/N〔mm〕

理論段高さ
=カラム長さ/理論段数
=一段に必要なカラム長さ〔mm〕

理論段数Nが大きいと、理論段高さHETPは小さくなる。


分離度 Rs

分離度(分離能、Peak resolution、Rs)は、隣接した2成分のピークを分離する能力の指標。

分離度Rs=1.5以上で、ピークは完全ベースライン分離。

タンジェント法

Rs=2.0(Tr2-Tr1)÷(W1+W2)

Tr1:ピーク1の溶出時間
Tr2:ピーク2の溶出時間

W1:ピーク1のピーク幅
W2:ピーク2のピーク幅
(ピーク幅はベースライン幅)

分離度
≒√理論段高さ
≒√(カラム長さ/理論段数)


ピーク対称性(ピーク対称度)

ピーク対称性とは、
ピーク頂点から底辺に垂線を引き、
それによって分割される前後のピーク幅の比。

テーリング係数、シンメトリ係数とも呼ばれる。

ピーク対称性
=ピーク後半の幅÷ピーク前半の幅
=ピーク幅÷(2×ピーク前半の幅))

なお、幅の測定は、ピーク高さの10%の高さ位置で行なう。


ピーク対称性は1に近いほど、そのピークが左右対称であることを表す。

ピーク対称性=1

きれいな正規分布(山型)のピーク。
左右対称。


ピーク対称性<1

ピーク対称性=0.~
→フロンティング(リーディング)のピーク。

フロンティング(リーディング)とは

ピークの前に尾を引くこと。
ピークトップが右寄りになる。⊿


ピーク対称性>1

ピーク対称性=1.~
→テーリングのピーク

テーリングとは

ピークの後に尾を引くこと。ヘ
ピークトップが左寄りになる。

残存シラノール基によるピークのテーリングの対処法として、
テーリングしている成分と同種の化合物を溶離液に加えると、
ピーク形状がよくなることがある。

たとえば
有機酸ピークのテーリングは溶離液に酢酸を加える。

アミン類のテーリングは溶離液に塩基を加える。


ピーク形状

ダブレット

分離が不十分なM字型ピークのこと。

ショルダー

一つのピークの型にもう一つのピークが乗っかること