FT-IRのお仕事

Fourier Transform Infrared Spectroscopy

ガスクロマトグラフィーの試料

広告

どんな物質がGC分析できる?

1.気体

ただし、オゾンや窒素酸化物のような反応性が高く、不安定な物質は不適。


2.約350℃までに気化できる物質

GCは試料を高温にしなければ分析できない。

400℃が一般的な装置性能の限界。


3.気化したときにその温度で変質しない物質


4.分子量が1000未満の物質

GCでは測定できる分子量に上限がある。

GCは高分子の測定には適していない。

ただし、無機金属や塩類のように分子量が小さくても、気化しない化合物は分析不可。


5.吸着性の低い物質

極性の高い物質はGC分析には向いていない。

たとえば、
アミノ酸、
有機酸、
アミンなど

カルボキシル基 R-COOH、
ヒドロキシル基 R-OH、
アミノ基 R-NH2
硫黄S
を分子内にたくさん持つ物質はカラムとの吸着性が高くなりすぎる。

→ カラムにくっつき出てこない。

→ テーリングを起こすことがある。

官能基の存在条件

カルボキシル基:R-COOH
分子構造中に2個以下が望ましい

ヒドロキシル基:R-OH
分子構造中に2個以下が望ましい

アミノ基:R-NH2
分子構造中に存在しないことが望ましい。

官能基の誘導体化

官能基の存在によってGC分析が難しい場合は、対象物質の官能基を誘導体化するという方法もある。

これは主に極性の高い物質の官能基の末端を置換することにより行なわれる。

例:トリメチルシラン化

官能基の末端をトリメチルシリル基(-TMS)に置換する方法。

トリメチルシリル基:-Si(CH3) 3
熱で気化しやすい。
GC-MSで構造解析しやすい。

R-COOH
→ R-COO-TMS

R-OH
→ R-O-TMS

R-NH2
→ R-NH-TMS

誘導試薬

BSTFA

6.気化時に分解しても、定量的に分解物が発生する物質


熱分解ガスクロマトグラフィー

試料を熱で分解し、そのときに生成する物質をガスクロマトグラフィーで分離分析していく方法を「熱分解ガスクロマトグラフィー」と呼び、合成樹脂など高分子化合物(ポリマー)の同定に利用される。

試料を単に熱分解するだけでなく、誘導体化試薬の共存下で熱分解と同時に化学反応を起こさせる反応熱分解も行われる。

この方法は乾性油や天然樹脂の分析に応用されている。

GC分析に向かない物質の分析

→ HPLC(高速液体クロマトグラフィー)の使用を検討すべき。


ガスクロの前処理法

ガスクロを使った微量有機化合物の分析では、分離や濃縮を目的として、あらかじめ前処理が行われる。

前処理法には以下のようなものがある。

揮発性有機化合物の前処理法

・ヘッドスペース抽出法
・パージ&トラップ法
・溶媒抽出法

農薬やPCBの前処理法

・溶媒抽出法
・固相抽出法