FT-IRのお仕事

Fourier Transform Infrared Spectroscopy

GC-MSとLC-MSの違い

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GC-MSとLC-MSの違い

MSによる混合物の分析

質量分析計単体では、混合物資料の成分分離をすることはできません。

しかし、MSはクロマトグラフ(GCやHPLC)と連結することが可能です。
→GC-MSとLC-MS

これにより、試料成分の分離と質量分析とがいっぺんにできます。

GC-MSやLC-MSの目的

試料の分離
成分の検出

MSのイオン化法とクロマトグラフィーとの相性

GC(ガスクロ)

EI法、CI法と相性がよい。
そのほかはダメ。

LC(HPLC)

ESI法、APCI法と相性がよい。

オプションを装着すればEI、CI、FABも可。


MSによる混合物分析のやり方

1.分析対象成分が検出できるイオン化法は何なのかを調べる。

2.そのイオン化法はクロマトグラフと連結可能なのか確認する。

3.そのクロマトグラフは試料を分離するのに適しているか確認する。

4.上記三つに問題なければ、GC-MSかLC-MSで分析する。


GC-MS

GCは高感度で分離能力が高いクロマトグラフ(装置)。

これにMSを接続したGC-MSは低濃度試料の測定を得意とする。

カラムの種類

パックドカラムも
キャピラリーカラムも
どちらもGC-MSに利用可能。

ただし、パックドカラムの場合はキャリアガス量を減らすため、接続部分にセパレーターを設置する。

GC-MSに適したカラム

ローブリード型のカラム
ローブリード型のカラムは液相成分の流出が少ない。
→S/N比の向上
→カラム液相成分によるイオン源汚染の防止

市販カラム名:なんとかMS
(語尾にMSが付く)


GC-MSの原理

GC-MSではMS部分が検出器になる。

GC-MSは
GC部で混合試料を成分分子ごとに分離する。

GCカラムの出口はMSのイオン化部に接続されており、カラムから出てきた成分気体がイオン化される。

MS部でカラムから出てきた成分分子に電子ビームを照射してイオン化する。

電場で速度収束させた後に磁場でイオンの質量電荷比m/zに応じて分離し検出する。


GC-MSの結果解析のやり方

GC-MSで得られたクロマトグラム上の分析対象成分の保持時間や質量スペクトルから定性分析を行い、
クロマトグラム上のピーク面積またはピーク高さから定量分析を行う。

直接試料導入部

MS部にも直接試料導入部があり、試料をイオン化室へ直接導入することができる。

直接試料導入部は標準物質など純品の質量スペクトルを参考のため取るときに使用される。

インターフェース

インターフェースの長さ

GCで分離された成分が再び混ざらないよう、GC-MSのインターフェース部分の長さはできるだけ短くなっている。

インターフェースの温度

分離された成分気体が凝縮するのを防ぐため、高温に設定する。

インターフェースの気圧

EI法やCI法によりイオン化を行うときは、MS部の系内は真空に保持しなければならない。

しかし、MSに接続するGC出口のキャピラリーカラムは大気圧である。

通常のキャピラリーカラムは内径0.2mmから0.3mmであり、
キャリアガス流量は0.1μL/minから10μL/minである。

この程度のキャリアガス流量ならば、質量分析計の排気ポンプで対応できるので、GCとMSを直結することができる。

ただし、大口径(0.5mmから0.7mm)のワイドボアキャピラリーカラムや
内径2mmから6mmのパックドカラムを使用するときは、
流量が5 mL/minから10mL/minになってしまい、真空維持が困難になる。

そのためワイドボアキャピラリーカラムやパックドカラムを使用するときは、カラム出口と高真空のMSのイオン源との間に排気のためのインターフェース部分が必要。

通常はキャリアガスの分離除去や分析種の濃縮のため、ジェットセパレーターを用いる。


LC-MS

カラムから溶出された分析種をイオン化し、質量電荷比(m/z)に応じて検出する。

LC-MSの移動相溶媒

LC-MSの場合、使える移動相溶媒の選択肢が普通のHPLCよりも狭まる。

使える溶媒


メタノール
アセトニトリル
ギ酸
酢酸
アンモニア

使えない溶媒

不揮発性溶媒(リン酸緩衝液など)


イオン化法

エレクトロスプレーイオン化法 (Electro-Spray Ionization、ESI)
気圧化学イオン化法 (Atomospheric-Pressure-Chemical Ionization、APCI)

検出部

四重極型 (Quadrupole, Q)
イオントラップ型 (Ion-Trap、IT)
飛行時間型 (Time-of-Flight、TOF)